手話学習会 平成29年5月27日(土)
今年度2回目の手話学習会を行いました。講師にお招きしたのは、いつもお世話になっている戸羽さんと手話パフォーマンスでも指導していただいているレミーさん。まずはウォーミングアップの “ジャンケン挨拶” からスタートです。“ジャンケン挨拶” とは、「おはよう」「こんにちは」「こんばんは」の手話の中にグー、チョキ、パーが含まれることから、手話の挨拶を覚えるときに効果的なジャンケンゲームです。「おはよう」は、こめかみにあてたグー(枕)を外す+挨拶で表現。「こんにちは」はおでこにチョキ(時計の針2本で正午)+挨拶で表現。「こんばんは」は両掌を相手に向け交差(暗い)+挨拶で表現します。2人で普通のジャンケンをし、勝った相手の挨拶をします。ウオーミングアップが終わったところで今日の学習のスタートです。
今日は「口話」の読み取りの難しさについてです。口話法とは話し手の口の動きや表情を読み取る会話法ですが、ろう者にとって健聴者と話をする時、手話なしの口話だけの会話だけでは、精神的な負担が多いということでした。健聴者同士でも相手の言葉が聞き取れず、何回も聞き直すと相手がイライラしたり、また、こちらがあきらめて分かったふりをするということがあることを想像すけば納得できます。実際、口話法で相手が何を言っているのかを読み取るのは難しく、それを確認するために口話伝言ゲームをしました。最初のお題は「今日はいい天気」という簡単なものでしたが、なかなか伝わらず部員は大苦戦!!ジェスチャーもよいよと言っても上手く表現できずにいかに音声に頼った生活をしているか実感できました。そして、今日のテーマ「口話擬似演技」とお題「今日はいい天気」が同じ口形になるタネあかしで、口話法だけの会話の難しさを再認識しました。ろう者は、口話に少しでも手話が付け加わるだけでとても安心できるということでした。
その後は、戸羽さん、レミーさんが「我々がスーパーのレジで困ることは何でしょう?」といった問題に対してグループ学習を行いました。戸羽さんは自分がろう者であることはすぐに店員さんに伝えるそうですが、その後のやりとりの間に後ろに列ができるのに気を使ってしまうといった点、レミーさんはマスクをつけた店員さんがいて、口話ができないといった点を気づかせてくれました。
その後の、手話パフォーマンス練習には、戸羽さんも付き合ってくださり、良いアドバイスをたくさんくださいました。手話講座や今日のような手話学習会で、よりろう者へ伝わりやすい表現方法を身につけ、“伝えたい気持ち”を胸に手話パフォーマンスの表現力をどんどん高めていきたいと思います。全国高校生手話パフォーマンス甲子園の舞台でろう者の方々に楽しんでいただくことが我々の恩返しだと思っています!!